日本の海外旅行保険って高いなぁ。
「Nomad Insurance」や「Nomad Health」ってやつがあるらしいけど、どこの会社がやってるのかな?
値段は安いみたいだけど、やっぱり日本の保険会社の方がいいのかなぁ。
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
このガイドを順に進めていくことで得られるメリットは次の通りです。
- SafetyWingの海外旅行保険の特長を知ることができる
- 申し込み方法を知ることができる
- 保険金の請求の仕方やトラブル回避のアイデアを知ることができる
今回はSafetyWing (セーフティウイング) 社の運営する「Nomad Insurance(ノマド保険)」や「Nomad Health(ノマドヘルス)」の加入を考えている方に向け、日本語で解説します。
この記事を読めば、海外現地採用やノマドワーカーが安心のスタートラインに立てる、そんな記事です。
SafetyWingとはどんな会社?
SafetyWingは、サンフランシスコが本社の保険テック系スタートアップ企業です。リモートワークが標準になる中、「ノルウェーの社会保障制度を全球的に複製する」というビジョンを掲げ、2017年にオスロで創業しました。約100名の完全リモート組織で、計10のタイムゾーンに分散しています。
2019年、Spotifyの初期投資家Creandum等からシリーズAで800万ドルを調達。コロナが追い風となって急成長を遂げ、2022年には、別のVCからシリーズBで3500万ドルを調達しました。
利用者数は14,300名で、175カ国でリモート健康保険、海外旅行保険を提供しています。
主なグローバルサービス(2023年8月時点)は、
ちなみに「Nomad Insurance」は、東京海上日動系のWorldTrips社(2021年4月にTokio Marine HCCから名称変更)と、「Nomad Health」は、VUMIグループと業務提携しています。
SafetyWingは、これらのサービスを通じて、世界中のリモート企業、リモートワーカー、現地採用、ノマドのための「初のグローバルセーフティネット」を構築していることがわかるかと思います。
忖度なくお伝えします!このブログが参考になったと思った方は、ブックマークして、是非私のアフィから申し込んでくれると嬉しいです!
Nomad Insurance(ノマド保険)とは?
まずは、SafetyWingの「Nomad Insurance(ノマド保険)」について説明します。
この保険は、簡単に言うと、現地で事故と大怪我に備えたいデジタルノマドのために作られたものです。
Nomad Insuranceのメリット
- サブスクモデルで更新も解約も簡単
- 競合と比較して低価格
- 幅広い医療緊急事態の補償
- 渡航先からでも加入できる
- 追加料金なしで子供に保険適用
- 料金固定で複数国対応
- 一時帰国もカバー
- COVID-19もカバー
Nomad Insuranceのデメリット
- 既往症には補償がない
- 定期的な検査と予防ケアの補償がない
- 盗難や紛失の補償がない
- キャッシュレス対応の病院が少ない
- 請求プロセスに時間がかかることがある
- 免責額が250USDなので、一部自己負担になる*
何かあったら全部見てもらえて保険料が高くなるよりも、何かあった時も多少は自分で払うので保険料が安い方が、滞在期間が長い場合は助かります。
*
Nomad Insuranceに向いている人とは
忖度なしでぶっちゃけると、「Nomad Insurance」に向いている人、向いていない人は、こういった方です。
こんな人に向いている
- 海外ノマドワーカー・リモートワーカーの方
- 留学生やワーホリの方
- 移住者の方
- 既に海外現地に居て、今から保険に入りたい方
- 日本の海外旅行保険が高いと感じている方
こんな人には向いていない
- 高齢者、健康に対する不安をお感じの方
- 免責額を支払いたくない方
- 短気な方
高齢者、健康に対する不安をお感じの方、あるいは海外への永住をお考えの方には、健康診断が受けられる「Nomad Health」を検討してみましょう。これについては後ほど説明します!
「Nomad Insurance」の補償の内容は?
基本的な補償範囲
- 含まれるもの: 予期せぬ医療費、緊急医療避難、旅行の遅延や荷物紛失
- 除外されるもの: 定期検診、癌治療、既往症
対象者と制限国
- 対象年齢: 生後14日〜69歳
- 制限国: キューバ、イラン、北朝鮮など
費用と上限
- 自己負担額: $250
- 給付限度額: $250,000
- 保険会社負担割合: SafetyWingが100%
契約期間
- 単発契約: 契約終了日を自由に設定可能(最短5日、最長364日、前払い制)
- 自動更新: 最大364日まで
主な医療補償
この保険は、医療保険だけでなく、ロストバゲージや緊急時の脱出サポートまでカバーされており、手厚い対応を受けることができます。
また、大人1人につき子供(生後14日~10歳以下)1人、一家族につき子供2人まで無料で保険適用されます。
下記は補償の一部です。利用の際は公式サイトで配布されているFull Policyをご確認ください。
入院が伴わない怪我や、病気の緊急治療、処方薬も補償対象だから、中長期滞在者にはコレ一択だと思います。
「Nomad Insurance」の料金と支払いシステム
SafetyWingが提供する「ノマドインシュランス」の料金は、なんと1か月あたり45USD(18〜39歳対象)です。
これは日本円でおおよそ6,600円となります(1USD=146円で換算)。
外来や歯科治療も補償されてこの価格なら、日本の海外旅行保険はおろか、現地保険会社も太刀打ちできません。
申し込みは最短で5日から最長364日まで選べます。また、数ヶ月程度以上滞在予定の方や帰国日が未定の方には継続契約もできます。
解約手続きも非常に簡単で、公式サイトからすぐに行えるため、信頼性が高いと感じています。
支払いにはクレジットカードが使用可能です。
日本の海外旅行保険なら3分の1、現地の医療保険なら「入院のみ(外来なし)+シンガポール除く」くらいで、同じくらいの保険料になるのではないでしょうか。
「Nomad Insurance」の申込方法
申し込みは、こちらのWebサイト上(英語)から簡単に7ステップで行えます。
step.1
左下の「Sign me up (サインアップ) 」を押します。
step.2
初めてログインする場合は、メールアドレスとパスワードで登録します。
step.3
個人情報を入力します。
※すでに渡航国で長期在住している方は、「Home country(母国)」欄に渡航前に居住していた国(例:Japan)を選択せず、誤って渡航国を選択すると、step.6 でカバー国を選択できなくなるので注意しましょう。もし誤ってこの欄に渡航国を選択してしまった場合は、マイページ(step.4参照)の「My details」タブを押し、個人情報を修正すればOKです。入力後、「I agree to Terms & Conditions(利用規約に同意します)」をオン →、「Register(登録する)」を押します。
step.4
あなたのマイページが表示されますので、
「Purchase new policy(新しいポリシーを購入する)」と押します。
step.4
「Start Date (開始日) 」を選択し、終了日を指定したい場合は「I want an end date」をチェックを入れます。
※すると、このように「End Date (終了日) 」を選択できます。
※アメリカへ渡航予定がある場合は、「Optional add-ons (追加オプション)」にもチェックを入れます。
「Next」(次に進む)を押します。
step.5
「Phone Number (電話番号)」
「Gender (性別)」
「Name of Beneficiary (死亡時に補償を受け取る方の名前)」を入力します。すべて入力したら「Next(次に進む)」を押します。
step.6
「Destination (目的地)」を選択する(複数選択できます)。
※母国は選択できません(まったく補償されない意味ではありません)。90日間以上の海外滞在後のみ、最大30日間(米国在住者は15日間)の短期間の帰国が補償されます。「Next」(次に進む)を押します。
step.7
同伴者が一緒に保険に申し込む場合は、その方の情報を入力する。
(一人の場合は「I am traveling solo」を選択)※一緒に保険を申し込む同伴者の情報を入力します。
(10歳以下の子供でない限りは、同じ保険料がかかります。また、一家族につき2人までの10歳以下の子供の保険は無償で追加できます。)
step.8
情報を確認し、内容に間違いがなければ「My profile information is accurate (私の入力情報は正しいです)」をオン →「Move to payment (支払いへ進む)」を押します。
step.9
クレジットカード情報を入力します。
CVVはVISAカードであれば裏面に記載されている3桁の数字になります。
居住地の住所を入力します。
クレジットカードに紐づいた住所が自動入力されていますので、間違いがないか確認しましょう。(後から変更可能)問題がなければ「Confirm payment(支払いを確認する)」を押します。
以上でセーフティーウィングの保険の購入が完了です。マイページで詳細が確認できるようになるはずです。
いかがでしょうか。「Nomad Insurance(ノマド保険)」の世界一申し込みが簡単ですよね。
治療を受けた際の保険の使い方
キャッシュレス対応できない医療機関にて、治療費を自費で支払った場合は、必要な書類を提出して保険金の払いを受けます。
手続きの流れは以下の通りです。
請求フォームを開く
Webサイトのマイページからチャットを開き(※右下のアイコンをクリック)、「Filing a Nomad Insurance claim(ノマド保険の請求を提出する)」をクリックしてください。
「the claimant’s statement(請求フォーム)」から開きましょう。
請求者情報の詳細をオンライン上で入力することで、請求手続きを開始できます。DocuSignの画面に飛びます。まず署名者情報を入力します。「署名の開始」をクリック。
すると、請求フォームが開きますので、入力していきます。
SaftyWingの「Nomad Insurance」は提携先が「World Trip」なので、そちらに請求フォームを送る形になります。
記入し、書類をアップロード
予め準備しておく書類は次のとおりです。
- 「メディカルレポート(医療診断書)」(症状、診断、治療が記載された医師の診断書)
- 支払い内容を記した「請求書」
- 「支払い証明書」または「領収書」
請求フォームを書くときのポイント
- 状況の説明は詳細に
✕:転んで歯を折った
○:縁石にぶつかって右足をぐねり、顔面から正面に倒れて、運悪く道の出っ張り部分に前歯がぶつけ3本一気に折れた -
書類の空欄を埋めるだけではだめ
例:転倒した場所の写真や、直後の怪我の写真を提出 - メディカルレポートは絶対必要
オンライン上で完結するSaftyWingなら尚更ですが、不正請求者と誤解されぬよう提出しましょう。 -
英語ネイティブの協力を仰ぐ
英文が分かり辛いと担当者とのやり取りでこじれます。できれば協力してもらいましょう。
確認メールを受け取る
「クレームを送信すると確認メールが3営業日以内に届きます。
手続き開始
請求は「45日以内」に処理されます。
進捗状況はSaftyWingのパートナーである「WorldTrips」が提供する メンバーポータルから確認することができます。利用にはアカウント作成が必要です。ちなみに、このようなボタンが表示されます。
過ぎても音沙汰なしなら申請が却下された可能性があるので、チャットで担当者に尋ねてみましょう。
- 保険金額が分かったら。。
念の為、自分でも補償内容一覧PDFを見て確認しましょう。運営側の勘違いで保険金額が低いかもしれません。 - 請求が却下されたら。。
運営側は具体的な理由を教えてくれないので、こちらから尋ねてみましょう。積極的に働きかけないと次のアクションがわからないことがあります。
- 保険金額が分かったら。。
保険金を受ける
承認されると、電信送金で銀行口座に保険金が支払われます*
なお、すべての請求は、保険の終了後60日以内に提出する必要があります。
チャットサービスは不特定の担当者への質問なら即返信がきますが、担当者が決まって以降のやりとりは、その担当者の勤務時間に左右されます。
「Nomad Insurance」の評判
利用している人たちからの評判も知りたいというからは、以下を参考にしましょう。
特に最低レビューを付けたリーザ―の主張は面白いので読んでみると参考になります。上でも説明した「請求フォームを書くときのポイント」を抑えていれば、防げたトラブルが大半のように思います。つまり、そういう方は他の保険に加入したとしても同じ問題を招くんだろうなぁという印象です。
Nomad Health(ノマドヘルス)とは?
現地採用やノマドワーカーにとって、これまで説明した「Nomad Insurance(ノマド保険)」で十分だと思うのですが、人によっては緊急時のカバレッジだけでは不足だと感じるかもしれません。
例えば、健康診断や予防検査、紛失した荷物に対する保険も必要になったり、ご高齢の方であれば透析やがんに備えたいというニューズもあるでしょう。
そんなときには、SafetyWingの「Nomad Health(ノマドヘルス)」がおすすめです。
この保険は、簡単に言うと、「Nomad Insurance(ノマド保険)」の補償をより充実させ、日常的なヘルスケアも加えたものです。
「Nomad Health」の料金と支払いシステム
現在、「Sandard(標準プラン)」と「Premium(プレミアム)」の2つのプランがあります。
下の画像でわかるように、プレミアムがより広いカバレッジを提供しています。
標準プランなら18〜39歳の場合は月額123ドル、プレミアムプランなら月額238ドルです。
料金は年齢層ごとに上昇しますので、月額最高料金は60〜74歳の場合で、標準プランが月額537ドルです。多額に見えますが、他のほとんどの保険よりもはるかに安価です。
プランの費用がどれくらいかを確認するには, ここをクリックして無料の見積もりを取得してみましょう。
「Nomad Health」はノマド保険のカバレッジとどう違うのか?
「Nomad Insurance(ノマド保険)」や「Nomad Health(ノマドヘルス)」の重要な違いとして挙げられるのは、「がん」のカバーおよび「既往症(一部の病気を除く)」への対応の有無です。
加えて、歯科治療、眼科検診、健康診断、ワクチン接種も特徴となっています。
「Nomad Insurance(ノマド保険)」の利用の際は公式サイトで配布されているこちらのFull Policyをご確認ください。
「Nomad Health(ノマドヘルス)」の利用の際は公式サイトで配布されているこちらの標準プランの詳細をご確認ください。
Nomad Insurance | Nomad Health | |
---|---|---|
対象年齢上限 | 69歳 | 74歳 |
補償総額 | 25万ドル | 150万ドル |
母国外でのグローバル補償 | ○ | ○* |
母国での補償 | ○** | ○ |
COVID-19 | ○ | ○ |
がん | – | ○ |
透析 | – | ○ |
既往症 | – | ○*** |
短期契約 | ○ | -**** |
旅行補償(旅行の中断・受託手荷物の紛失など) | ○ | – |
免責額 | 250ドル | なし |
請求は何日に処理されるか | 45日 | 15日 |
*90日間以上の海外滞在後のみ、最大30日間(米国在住者は15日間)の短期間の帰国が補償されます。
***既往症の承認が必要。特定の病状は除外となり、契約が断られる場合があります。
****月払いも可能ですが、契約単位は年契約となります。
もう一つの重要な違いは、通常の旅行保険とは異なり、「Nomad Health」の申請者は、運営側の保険チームがあなたの医療履歴や既存の健康状態をレビューし、承認されなければなりません。
単にプランを購入してすぐに出かけることはできませんので、注意しましょう。
ほとんどの標準的な医療保険プランのカバーは数十万ドルです。それと比べると、「Nomad Health」の補償総額150万ドルは圧巻です。
まとめ
新興国などでの治療費高騰や円安、旅行者の高齢化で保険金支払額が膨らみ、日系保険会社が提供している海外旅行保険は、保険料が急騰しています。これまで福利厚生の一環として会社負担してくれた職場も、今後は状況が厳しくなるのではないでしょうか。
そもそも母国に皆保険制度がない非日系の企業で働く現地採用の場合は、保険は自分で探して契約(当然自費)することが常識でしたので、海外の日系企業で働く現地採用も、同じスタイルに変化していくと予想しています。
海外の旅行保険は日系保険会社よりも安いのですが、SaftyWingほどコストパフォマンスの良い商品をみたことがありません。
理由は簡単です。
保険会社も民間企業ですから人件費やオフィス賃料、広告費などの経費がかかりますし、それらの経費は顧客から集めて保険料から支出します。つまり、内容の同じ商品なら運営経費の低い保険会社の方が保険料が安くなるからです。
ネット系の類似商品もいろいろと比較してみましたが、たいていの方にとって、SaftyWingの「Nomad Insurance」がベストだというのが今のところの結論です。
よほど心配なら「Nomad Health」も有りです。いずれにせよ、「SaftyWingしか勝たん!」という印象です。